しかし、今はどうだろう?コーナー手前、なぜか「背中」に「迷い」を感じるのは、私だけであろうか? スピードはこれで良いのか?ラインは?図4/豊田市近郊での事故発生状況図5/重傷・死亡事故におけるバイクの割合図6/バイク関連事故における加害の割合■バイクの高性能化の功罪 バイクの基本性能である「走る・曲がる・止まる」は格段に進歩し、ある意味で「乗り手の技量」に左右されない、乗り出したその日から、誰でも軽快に気持ち良く走れる「やさしく優秀な乗り物」に近づいている印象がある。 しかし、安全装置のABSも万能ではない。砂が浮いた路面でフロントブレーキを掛ければ前輪は容易にロックし、転倒する。 何事も過信は禁物である。 バイクは「進化」している。一方でライダーは同じ様に進化しているのであろうか?■今のライダーに合った〇〇 当然、今ベテランのライダーも、乗り始めは、ヨチヨチ歩きで、多くの危ない場面に遭遇し、その経験の積み重ねの中で、事故にならない自分のライディングスタイルを身に付けてきた。 但し、それはライディングテクニックは無くても、運動神経も身体能力も高かった「若い頃」の経験が基礎にある。 リターンや初めての中高年ライダーにそれを求めるのは酷である。 研究の中で、ベテランと経験の浅いライダーとの違いを明らかにし、いつの日か、初めてのライダーもベテランと同じ様に、安全に走れる様な、「ライダーの為の道の工夫」に繋げてみたい。 例えば「目標となる目印」。コーナーリング中の目線、タイヤの通るライン。 いつの日か「ライダーを育ててくれる道」の実現を夢見て。出所/一般社団法人 全国軽自動車協会連合会図1/バイク)新車販売台数■誰がバイクを買っている? しかし、購入者の平均年齢は54.7歳。30歳台以下を大きく引き離して、40〜70歳の中年〜高齢者が買っている。最近のバイクは高いし、そこそこ購買力が無いと手は出ないのが現実。(自分がど真ん中なんだけど。笑)■ライダーのひとりとして 20歳からバイクに乗り始めて37年。気付けば、「還暦」直前の「爺いライダー」に成っていました。その間に、乗り継いだバイクは、原付〜大型まで合わせて10台。最近の楽しみは、2018年に買って、今年で販売終了となる愛車「FJR1300」に乗り、伊良湖岬→石川県)千里浜なぎさドライブウェイを目指す「SSTR」という国内最大規模の「ラリー」に参加する事と天気の良い週末に、「どんぐりの里 いなぶ」や「茶臼山」でまったりする事。 毎週の様に「国道153号線」を走っていると、ちょっと気になる変化が・・・■「三密」回避でバイクが人気? 最近バイクが増えたな〜というのが感想。新型車もいるけど結構古いバイクが多い。緊急事態宣言が出た令和元年頃は「道の駅」も閑散としていたけど、今年は大勢の観光客で賑わっている。 資料によると、バイクの令和3年度新車販売台数は、コロナ禍前の平成30年比135%。台数にして、42千台も増えている。 その前の3年で2千台しか増えていないのに。「3密」を回避するレジャーとして定着?Youtube等の影響もあると思うけど。図2/バイクの新車購入状況■バイクの高性能化 近年のバイクは、ライテクの有無や場所に関係なく、いとも簡単に100Km/hを超え、アクセルを開け続ければ、どこまでもストレスなく加速し続ける。 又、原付2種以上のバイクにはABSの装着が義務付けとなり、ハードブレーキでも前輪のロックによる転倒を防いでくれる。灯火類もLED化され、視認性が増している。 そんなバイクに乗る中高年ライダーとは?■キーワードは「リターン」「若葉マーク」 資料を見ると、興味深い数字を見る事ができる。 比較的年齢の高いライダーが購入しているのに加え、40代で約6割、50代-60代に至っては、7割以上が再購入者。いわゆる「リターンライダー」であるという事。図3/新規購入(初めて)/再購入(リターン) そして、同じ年代で「初めて」バイクの購入をする者が一定数存在いる。いわゆる「若葉マークの中高齢ライダー」である。20代以下が「初めて」のバイク購入は普通だが、年を重ねてから「バイク」を買う。 昔乗れなかったから、子供の手離れが済んで、自分の時間が出来たから・・・理由は様々であろうが、ご安全に。■豊田市のバイク事故 豊田市近郊での交通事故は、右肩下がりで件数が減っている。しかし、重傷・死亡事故におけるバイクが関与する割合は、2020年を底に増加。バイクが加害者となる割合も同様に増加を示している。 近年豊田市で発生した「バイク死亡事故」も、50代のライダー。そして、単独での事故である。■近頃の〇〇な奴らは!? 昔から「クレイジーなライダー」を一杯見てきた。先の見えない追い越し禁止のカーブを対向車線をはみ出して曲がっていく・・・ そう、昔から一定数そうゆうライディングをするライダーは存在した。ただ、彼らの「背中」には、対向車が来ても(自分は)かわせるという「余裕」があった。主任研究員 高桑 俊康118千台120千台162千台+42千台135%(+35%)40代、50代、60代でリターン20代、40代代で初めて平均年齢54.7歳ライダー視点のバイク事故防止〜「ライダーの事故」をなくしたい!〜研究員報告
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