まちと交通 2022年8月 80号
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図2/インタビュー調査やアンケート調査を踏まえた方策提案保険両方に関する内容を提案しました。特に、高齢運転者を対象とした先進的自動車保険の利用促進に向けて、認知度の向上、経済的負担や位置情報提供に対する抵抗感の軽減を提案しました。 本研究では、テレマティクス保険を含む先進的自動車保険の社会展開に向けた方策を検討するため、該当保険の社会受容性の把握を目的として実施しました。その■2022年6月1日付入所 研究員 大澤 脩司(Osawa Shuji)趣味:映画鑑賞、ボードゲーム、  ダーツ 等うち、保険の利用者(65才以上の高齢者15名)を対象としたインタビュー調査結果から、利用者側からみた問題点・期待内容などを把握しました。また、保険の非利用者(65才以上の高齢者・35才未満の若者それぞれ1,000名)を対象としたアンケート調査結果から、保険の認知度、利用意向の影響要因などを把握しました。調査結果を踏まえて、先進的自動車保険の活用方法、損害保険会社のPR方法、そして、利用促進に向けた方策を提案しました。本研究による成果は、日本において、先進的 6月1日付で豊田都市交通研究所に着任いたしました、大澤脩司(おおさわしゅうじ)と申します。学部卒業後に大学院に進学し、博士の学位を取得して今年で3年目になります。学位取得後の1年目は金沢大学で日本学術振興会の特別研究員として引き続き学術研究に没頭し、2年目は(株)オリエンタルコンサルタンツで交通事故対策や、とある都市の駅周辺におけるあり方検討に関する実務に携わっていました。 技術は最終的に実務で活用することが重要であり、そのためには実践的な研究が必要不可欠であるというのが、私の研究者としてのスタンスです。実務の経験は1年と非常に浅いですが、大学と実務の双方を経験した人間として、実務での課題を解決するためにどのような学術的な成果を上げる必要があるか、それらをどう実務へ展開できるのかに重きを置いて、成果を上げていけるよう精進して参りたいと思っています。これからどうぞよろしくお願いいたします。自動車保険を展開する際の参考資料として活用されることが期待されます。 本研究は公益財団法人三井住友海上福祉財団研究助成によって実施したものです。また、本研究の遂行にあたり、名古屋大学教授山本俊行先生、日本老年学的評価研究機構代表理事近藤克則先生から貴重なコメントを頂きました。ここに記して、感謝の意を表します。〇損害保険会社のPR活動(ヒアリング調査による指摘内容)→高齢運転者を対象としたPR活動では、市販品と比較して、保険会社とセットしたドラレコは安心感が高いことや、月額利用料金べきである。運転能力をより正確に把握する。の支払いを通じて、ドラレコを買い替える費用は不要であるとアピールする。◇インタビュー調査結果を踏まえた方策提案〇診断結果確認の呼びかけ(ドラレコ特約付き保険利用者は診断結果を確認しない傾向あり)(新聞メディアを対象とした方策提案)→映像記録、運転支援情報活用だけでなく、診断結果を積極的に確認することで、市販品のドラレコと比較した特徴を活用する◇アンケート調査結果を踏まえた方策提案〇認知度の向上(認知度:5割程度、契約意向の影響要因)(新聞メディアを対象とした方策提案)→新聞記事を通じて、先進的自動車保険のノーハウを周知する。(日経新聞記事掲載多数)(損害保険会社を対象とした方策提案)→テレビコマーシャルや案内チラシ等を通じて、先進的自動車保険の仕組みを紹介する。→運転行動計測スマホアプリの無料体験キャンペーンを実施する。(一部保険会社実施中)→第三者を通じて、事故リスク低減に留まらず、事故削減に関する分析結果を提供する。〇経済的負担の軽減(保険料の値引きによる契約意向の変化傾向あり)(損害保険会社を対象とした方策提案)→テレマティクス保険の優良運転者に対する最大20%値引きを設定する。(現状では10%程度多数)→ドラレコ特約付き保険の長期利用者に対する5%値引きを設定する。〇位置情報提供の抵抗感の軽減(強い抵抗感:2割弱、契約意向の影響要因)(損害保険会社を対象とした方策提案)→自動車保険契約者を対象とした位置情報・記録映像の厳重管理方法を周知する。人事異動

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