まちと交通 2001年10月 6号
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TTRI Letter No.6 7写真7 スポーツプラザ ボールプール写真4 名古屋グランパスエイト ドラガン・ストイコビッチ選手引退試合写真5 大型映像装置のあるスタンド写真6 10/24豊田市・東西加茂郡・稲武町の小中学生約45,000人が集ったイベントということ自体にも問題はあるが、かの21分類では各現場特有の原因を表現しきれないように思われる。「渋滞原因項目」の整理をする必要を感じるとともに、やはり各交差点固有の問題洗い出しには分析者の直接的な現場観察が必要であると感じる。(2)今後の渋滞分析 最後に、今回実施した調査データはじめ過去の調査データを用いた今後の渋滞分析について少し触れておく。● 渋滞の類型化 渋滞対策メニューを検討する上で、渋滞の類型化が有効であると考えられる。そこで交差点形状や道路構造といった物理的要因や沿道の土地利用、道路ネットワーク上の位置、交通量、渋滞原因等を数量的に扱い、多変量解析などによる渋滞の類型化が可能ではないだろうか。ハード整備的なものは当然個別の交差点解析が必要であろうが、TDMを含めた広範な渋滞対策メニュー選定の糸口になるのではないかと考える。● 定期的調査実施とデータベース構築 交通基礎データとしてデータベース整備してゆくのには、やはり定期的な調査実施が必要であろう。先述のように様々な課題はあるが、それらを解決しながら調査論的な研究にも発展させていく必要を感じる。6. おわりに 昨年度末に実施した、市内全域を対象とした渋滞調査の結果を報告するとともに「豊田市の渋滞」に対する筆者の私見を述べさせて頂いた。今後の分析については随分と大風呂敷を広げてしまったように思うが、当研究所の役割として実施してゆくべきことであろう。 交通調査の実施は、社会実験の評価や交差点・道路改良の評価などといった個別・固有の目的を持つ場合に実施してきた。しかし今回は「豊田市内の交通渋滞の現状を把握する」ために平常時の交通調査を実施する、という何とも漠然とした目的での調査であった。これだけ聞くと、このご時世になんとも贅沢な、とお叱りを受けそうな気もするが、当研究所の果たすべき役割を踏まえた長期的展望に立てば必要な調査であったと考える。また今現在、今回の調査結果を含め当研究所に蓄積された調査データは、市交通関係部署へのデータ提供や交通流シミュレーションモデルの検証などに有効に利用されていることを付け加えておきたい。 最後に、調査地点の抽出にご協力頂いた豊田市に謝意を表して、本稿を終わりとする。 その後もJリーグ戦や、ラグビーなどスポーツだけでなく、ホセ・カレーラス&サラ・ブライトマンのコンサートなど次々と大きな催しが行われています。また、一般市民にも広く解放されたイベントも多く開催されています。 11月29日(木)には南側スタジアム地下1~2階の「スポーツプラザ」もオープンしました。長さ34.5mのウォータースライダーやスパを備えた各種プール、幼児から高齢者まで楽しむことができる遊び場を備えています。

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