まちと交通 2001年10月 6号
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写真2 8/4スタジアムに向かう観客6 TTRI Letter No.6写真1 野外イベント写真3 8/4スタジアムから帰路につく観客研究員レポート 1豊田市の道路交通渋滞の現状と調査・分析の課題 平日と休日の渋滞原因を比較してみると、2「右折車または対向直進車」、14「沿道からの出入り」などでは休日の方が高い割合を示している。このことから休日は沿道の商業施設等に出入りする交通が渋滞の原因となっているのではないかということが推測される。また、9「大型車」については平日の方が高い割合を示していることも、平休による交通特性の違いが現れており興味深い。5. 渋滞調査の課題と今後の分析(1)渋滞調査の課題 今回、「豊田市内の交通渋滞の現状を把握する」という主目的で渋滞調査を行ったが、さまざまな課題を残した。それらを以下に列挙する。● 調査箇所の選出 ~実査には金がかかる~ 今回の調査では40箇所の交差点で渋滞調査を実施したが、これだけでは豊田市内の全てを網羅していない。予算の制限内で調査対象箇所を絞り込んだ結果である。調査箇所選出方法を考える中で「航空写真」により場所を選ぶというアイディアもあったが、費用対効果を考えた末、断念せざるを得なかった。結局、箇所選定の拠り所として市の資料をお借りすることになったのだが、今回のような市域全体を対象とした調査を実施する場合、コストパフォーマンスの高い渋滞箇所選出方法を検討する必要がある。● 交通の時期変動 ~単発調査で何が言えるのか?~ 「交通」をご存じの方なら、いや、一般市民でも経験的に周知の事実であると思われるが、交通には長短さまざまな周期で変動がある。それ故、ただ一度の調査結果では年間を通じた道路交通状況を説明することができない。一度の調査結果で「○○交差点の渋滞はこうだ!」と言ってしまうと、たとえ言い回しに気を遣っても、それが一人歩きしてしまいがちである。実査結果からの評価報告を書く時、毎度悩むところである。 今回の調査についても、周囲の市内在住者および筆者の経験から言って、実施日は平日、休日ともに普段(この「普段」という表現も非常に曖昧であるが)よりも「空いている」状況だったと考えられる。● 渋滞原因項目 ~各現場特有の原因究明~ 今回は渋滞の原因として、交通渋滞ボトルネック対策マニュアルによる分類項目を用いた。これを選択するのが調査員の主観に依る、30%25%20%15%10%5%0%123456789101112131415161718192021渋滞原因項目平日休日Topics 豊田スタジアム誕生 本誌でも度々写真で紹介していました「豊田スタジアム」がついに7月21日(土)オープンしました。 このスタジアムは、豊田市が市政50周年事業として平成10年9月から建設が進められてきた最大収容人数4万5千人の球技専用球技場です。地上4階、地下2階、高さ38m(屋根最高部57m)、フィールド141×88m、全天候に対応できるよう折り畳み式可動屋根になっており、可動式大型映像装置も設置されています。 オープン初日7月21日には、スタジアム外周にて市民参加による2001人のテープカット、野外特設ステージでは記念コンサートも開かれました。翌日22日には、スタジアム初試合となるJサテライトリーグ「名古屋グランパスエイト vs ジュビロ磐田」戦が、また8月4日(土)は「2001Jリーグオールスターサッカー」(入場者数37,432人)が開催されました。図4-7 渋滞原因のチェック割合
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