まちと交通 2001年10月 6号
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16 TTRI Letter No.6研究員レポート 3体験型交通安全教育施設と今後の交通安全教育 写真1 学習館(セーフティプラザみえ) 写真2 二輪車講習風景(鈴鹿サーキット) 写真3 大型スキッド路講習風景(クレフィール湖東) 写真4 四輪車講習風景(トヨタドライバーコミュニケーション:FISCO) ドライバーを対象とした設備としては、自動車を実際の市街地を模したコースで運転して基本的な運転技術を確認することができる市街地模擬路がある。高速路は、安全な高速走行を学んだり、高速時でのブレーキの制動距離を体験できるコースである。低μ路・スキッド路では、滑りやすい路面で雨天時や凍結時等の危険な状況を体験し走行方法を訓練することができる。オフロード・トライアル等のコースでは、RV車などで悪路での走行方法を訓練できる。この他には、降雨時の運転を体験できたり、トンネルやわだちを体験できるなど、各施設でそれぞれ特色を打ち出している。 さらに自動車に対しての講習だけではなく、二輪車に対する講習を行っている施設もある。 設備の傾向をみると、公共が母体となっている施設では学習館や交通公園等の学習的要素の高い設備が整備されている。民間の施設ではダートコース等の遊びの要素を取り入れたり、キャンプ場やサーキット等と併設されていたり幅広い要素を取り入れている。各施設ともそれぞれの地域の特色を捉えて高速路や低μ路等が整備されている。※例えば キョウセイ交通大学(愛知県岡崎市)4. 交通安全教育のありかたと体験型交通安全教育施設 交通安全教育の第一歩は、社会マナーの教育と同様に家庭が中心となって、親が子供に教えることから始まるものである。しかしながら、実際の道路上で実践的に教えることは危険が伴い困難である。このような中では、「安全に危険を体験できる」場の提供が求められている。さらに家庭から始まる交通安全教育が小学校、

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