まちと交通 2001年10月 6号
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TTRI Letter No.6 11スによる送迎が主な要因であろう。なお、公共交通のバス、電車及びタクシーによる平均外出頻度は、いずれも0.1~0.3回/週・人程度という低い値となっている。②分類別外出頻度と交通手段 分類別の外出頻度による交通手段の割合で見る(図3-2-3)。高齢者、障害者においては、「自家用車運転」の割合がそれぞれ55%、45%でほぼ半数に近く、介護保険適用者では、「自家用車同乗」が39%、「送迎用車両」が22%である。このことから、外出の際、高齢者、障害者は自立して行動する人が比較的多いが、介護保険適用者は、自立不可能で付き添いを必要として行動する人が多いことがわかる。③運転免許証の保有別交通手段と平均外出頻度 運転免許証の保有別に交通手段別の平均外出頻度を図3-2-4に示す。全体としては、免許保有者の平均外出頻度が5.27回/週・人であるのに対し、免許非保有者は約半分の2.58回/週・人である。しかし、自家用車とバイクの運転以外の交通手段では、いずれの平均外出頻度も免許保有者よりも免許非保有者方が上回っており、特に公共交通としての役割を担うバス、電車及びタクシーを利用した外出頻度は免許非保有者の方が多く、免許保有者はほとんどないことがわかる。④運転免許証の保有別外出頻度と交通手段 運転免許証の保有別の外出頻度による交通手段の割合を見てみると(図3-2-5)、免許保有者については、「自家用車運転」が79%、全体でも51%と高い割合を占めている。免許非保有者では、「自家用車同乗」が最も多く41%、次いでバス19%、鉄道12%、タクシー10%の順となっている。なお、このバス、鉄道及びタクシーの3つを合わせた割合は、「自家用車同乗」とほぼ等しい。以上のことから、免許保有者は「自家用車運転」が主な交通手段であるのに対し、免許非保有者は「自家用車同乗」と公共交通(タクシー含む)2極化の交通手段であることがわかる。⑤目的別平均外出頻度 外出目的別の平均外出頻度を分類別に示す(図3-2-6)。障害者、高齢者の平均外出頻度は「買物・飲食」が共に最も多く、それぞれ1.04回/週・人、1.31回/週・人、次いで「通院・リハビリ」、「仕事」の順である。介護保険適用者の平均外出頻度では、「通院・リハビリ」が最も多く、1.06回/週・人、また「デイサービス等(老人福祉・保健施設)」への頻度が比較的多く、0.59回/週・人である。図3-2-3 外出頻度による交通手段の割合(分類別)図3-2-4 交通手段別平均外出頻度(運転免許保有別)図3-2-5 外出頻度による交通手段の割合(運転免許保有別)図3-2-6 目的別平均外出頻度介護保険適用者障害者高齢者全体0%20%40%60%80%100%自家用車(運転)自家用車(同乗)バス鉄道タクシーバイク送迎用車両その他,不明13.5%39.4%22.2%44.7%55.0%51.4%18.0%15.1%26.4%運転免許あり運転免許なし全体0%20%40%60%80%100%自家用車(運転)自家用車(同乗)バス鉄道タクシーバイク送迎用車両その他,不明79.3%41.2%51.4%18.0%19.0%11.7%7.9%9.6%5.5%買い物・飲食通院・リハビリ仕事趣味・娯楽銀行・郵便局等友人等への訪問各種会合市役所・支所ディサービス等(老人福祉・保健施設)通学・通園その他外 出 目 的0 0.5 1 1.50.39 1.04 1.31 1.21 1.06 0.99 0.78 0.830.09 0.83 0.69 0.670.12 0.31 0.55 0.480.060.08 0.12 0.110.060.07 0.11 0.100.02 0.05 0.11 0.090.010.02 0.03 0.03 0.59 0.020.00 0.05 0.02 0.230.00 0.040.03 0.10 0.11 0.10平均外出頻度(回/週・人)介護保険適用者障害者高齢者全体0.001.002.003.004.005.006.00自家用車(運転)自家用車(同乗)バス鉄道タクシーバイク送迎用車両その他,不明全体(合計)4.180.000.000.290.250.250.255.272.583.860.360.311.981.070.700.090.490.300.130.300.160.220.050.120.020.110.07運転免許あり運転免許なし全体
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