まちと交通 2014年11月 49号
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読者の声人事異動49号●発行/(公財)豊田都市交通研究所 ●発行人/専務理事 笠間 正治●発行年月日/2014年11月15日 ●編集/松本 宏克●お問合せ/〒471-0024 愛知県豊田市元城町3-17元城庁舎西棟4F TEL.0565-31-8551 FAX.0565-31-9888 URL http://www.ttri.or.jp/ E-mail machi@ttri.or.jp研究部主任研究員 福本 雅之研究部研究員 樋口 恵一企画管理部主査 嶌  和典第9回日本モビリティマネジメント会議における豊田市交通まちづくり研究会の発表研究員報告 先日、機関紙48号の特集「通勤における自転車利用促進に関する研究」を読まれた読者の方から次のような意見、感想をいただきました。 「研究内容にはモニター(の方々)の報告が、プラス思考あるいはいい面の報告が多くありますが、実際には自転車通勤してみると、苦労することや困ること、改善しなければならないことの報告があったでしょうが具体的に見えません。実際、私は通勤ではないが所用を足すために時々自転車を利用しますが、自転車用道路はほとんどなく、片側1車線の道路で車道を走るのは怖くて走れないです。要するに、ハード面の改善も同時に進められなければ自転車通勤のメリットをいくら強調しても実施しようとは考えないのではないでしょうか。この研究を通してハード面の改善を然るべき方面へ要望する資料にしてくれませんか。」■平成26年10月1日付着任研究部研究員 楊 甲(Yang Jia)  生年月日:1984年2月15日(30歳)  出身:中華人民共和国 河南省 新郷市  前歴:名古屋大学大学院 環境学研究科     博士課程学生  趣味:サッカー試合の観戦10月に研究部に着任いたしました。次世代自動車の普及方策に関する研究経験を活かし、豊田市のスマートシティ推進事業の関連研究に取り組んでいきたいと思っております。精一杯頑張りますのでよろしくお願いいたします。 トヨタ自動車・豊田市役所・豊田工業高等専門学校・豊田都市交通研究所の若手職員9人からなる「豊田市交通まちづくり研究会」では、昨年度から「豊田市の未来を託す子ども達のために~生き抜く力を養い、賢く交通手段を選択できる大人へ~」というテーマで、子どもを対象とした交通教育プログラムについて研究を行ってきました。その成果を発表すべく、日本モビリティマネジメント会議に参加しました。 モビリティマネジメント(MM)とは、自動車を過度に利用することで生じる渋滞や環境問題に対して、一人一人が自発的に自動車を「かしこく」使うように転換することを促す取り組みです。日本モビリティマネジメント会議は、こうしたMMに取り組む研究者・実務者が一堂に会する場で、1年に1回開催されています。今年は7月25~26日の2日間の日程で、北海道・帯広市において開催されました。 発表はポスター形式で、70分のコアタイムの間、研究成果をとりまとめたポスターの前にメンバーが立ち、参加者と意見交換を行うというスタイルであったため、我々と同じように子どもを対象としたMMに取り組んでいる他の研究者や自治体関係者など、多くの参加者と意見交換を行うことができました。いただいた意見のうち、いくつかを紹介します。●学校における交通教育という研究テーマもさることながら、4つの組織の職員が研修、交流という目的で取り組んでいること自体が興味深い●学校教育において時間や教材がないことはどこでも共通の課題。実際の教育につなげるには学校に交通に関する興味を持ってもらうことが重要●豊田市内の小中学校において、交通に関する教育をどの程度実施しているか、という実態調査アンケートの結果は大変貴重。アンケートで明らかになった実際の教育内容についても興味がある 他のポスター発表を見てみますと、教育に関するMMの取り組みは数多くなされており、次世代を担う子どもの移動についての関心が高いことが改めてわかりました。 日頃、研究員は研究成果の発表のために様々な学会に参加しますが、基本的には自分のテーマを自分で発表するという、いわばスタンドプレーに近いスタイルが多くなります。今回は、学会になじみのない皆さんと一緒に発表をするチームプレーが求められるということで、ポスター作成の準備、現地での発表など、互いに多くの刺激を得ることができました。親睦もよりいっそう深まりました。十勝ワインがその一助を担ったのは言うまでもありません。

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