まちと交通 2000年10月 4号
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TTRI Letter No.4 4参考文献*1) 群馬県企画部交通対策課:ぐんまの交通、1990年3月*2) 高須慎一、磯部友彦:市町村等による福祉型移動サービスの現状-日進市を事例に-、土木学会第53回年次学術講演会講演概要集,第4部、pp.736-737、1998年10月*3) 高須慎一、磯部友彦:コミュニティバス導入が地域へ及ぼす影響の分析~日進市を事例に~、土木学会中部支部平成10年度研究発表会講演概要集、pp.501-502、1999年3月*4) 磯部友彦、高須慎一:高齢社会における地域交通システムの事例-愛知県日進市の公共施設巡回バス-、電気自動車研究会第5回研究発表全国大会概要集、pp.77-78、1999年6月*5) 高須慎一、磯部友彦:公共施設巡回バスの効果分析-愛知県日進市における福祉バスの事例-、福祉のまちづくり研究会第2回全国会概要集、pp.27-30、1999年7月*6) 磯部友彦:高齢社会に適した地域交通システム、、中部開発センターCrec、第128号、pp.52-74、1999年9月*7) 高須慎一、磯部友彦:コミュニティバス事業の効果測定の試み-日進市を事例に-、土木学会第54回年次学術講演会講演概要集、第4部、pp.286-287、1999年9月*8) 三輪浩文、磯部友彦:利用者意識調査に基づくコミュニティバスの意義~長久手町N-バスを事例にして~、土木計画学研究・講演集、No.22(1)、pp.471-474、1999年11月*9) 三輪浩文、磯部友彦:現況調査による利用者から見たコミュニティバスの評価,~長久手町N-バスを事例にして~、土木学会中部支部平成11年度研究発表会講演概要集、pp.413-414、2000年3月*10) 磯部友彦:コミュニティバス事業に対する利用者評価-日進市の公共施設巡回バスを事例に-、都市計画論文集、No.35、pp.523-528、2000年11月*11) 三輪浩文、磯部友彦:コミュニティバス利用者の交通行動実態~長久手町N-バスのルート別比較~、土木計画学研究・講演集、No.23、印刷中、2000年11月和後は、バス会社がタクシー事業をしたり、逆にタクシー会社がバスを走らせたり、様々な交通モードの特性を活かした事業展開をしなければならなくなるであろう。また、主たる利用者は誰なのかを真剣に検討して、ドライバーに介護ヘルパーの資格を持たせるなどの事業展開も必要である。9. おわりに いろいろと思いつくことを記してきたが、最後に述べたいことは、他の市町村の物まねで交通システムを導入し、自地域の交通問題を解決しようとしないことである。たしかに、武蔵野市のムーバスは成功した。だからといって、同型の車両を他地域で導入しても成功する保証はない。そもそも何が成功で何が失敗かの定義も市町村で異なってもいいのである。地方分権が進められる過程の中で地域の交通も、それぞれの地域の知恵が必要である。 交通の専門家と称する人はいる。及ばずながら筆者もその一人であるかもしれない。しかし、全ての地域の交通事情を把握する能力を持ち合わせていない。むしろ、個々の地域を考えれば知らないことの方が遙かに多いのである。そこで、それぞれの地域の問題解決には、「地域での交通の専門家」の力が不可欠と考えている。そして、地域での交通の専門家とは、その地域で日々生活している人々、つまり、地域住民、地域の商工業者、交通事業者、行政担当者、である。これらの人々の体験と工夫を結集すれば、必ず「成功」を納めるはずである。磯 部 友 彦 プロフィールTomohiko Isobe◆現在: 中部大学 工学部土木工学科 助教授◆最終学歴: 名古屋大学大学院工学研究科,工学博士◆専門分野:交通計画学,土木計画学 ◆最近の研究テーマ: 高福祉社会における交通のあり方 バス交通計画, 地区交通計画●パーク&バスライド●ムーバス車内
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