まちと交通 2011年2月 34号
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 昨秋、抽選に当たり2種類のパーソナルモビリティ(一人乗り電気移動車)に試乗する機会に恵まれました。腰掛型のi-REAL(アイリアル)と立ち乗り型のWinglet(ウィングレット)で、いずれもトヨタ製です。初めての経験でした。 残念なことに2機種ともスピード制御が施してあったことと移動範囲が限られていたため十分堪能するまでには至りませんでした。しかし、快適な乗り物であることは実感できました。歩行困難者や観光地等での短距離移動にはうってつけだと思いました。 こうした中、暮れの新聞にトヨタ自動車が立ち乗り型のWingletを早ければ今年中に発売すると発表がありました。 電気(バッテリー)で走行できる環境に優しい次世代の乗り物。一日も早く、法整備され公道で利用できる日を待ち望んでいます。寝たきり高齢者になる前に…。■編集後記 今年は寒さが一段と厳しく、今年にはいって各地で雪による被害もありました。遅ればせながら被災者の方々にお悔やみ申しあげるとともに、新任所員の編集者は、地域によっては雪に強い都市交通も考えなければならないと感じました。■発行     (公財)豊田都市交通研究所■発行人     専務理事 笠間 正治■発行年月日   2011年2月15日■編集      川北 登志雄■機関紙お問合せ 〒471-0026 愛知県豊田市若宮町1-1         TEL 0565-31-8551(担当:川北)         FAX 0565-31-9888         URL http://www.ttri.or.jp/         E-mail machi@ttri.or.jp法改正で普及を願う企画管理部 主幹 川北 登志雄 1月にトヨタ自動車(株)から(公財)豊田都市交通研究所に着任いたしました川北登志雄と申します。 昨年は全国の交通事故死者数が4,863人で10年連続の減少となり、愛知県においても197人と全国ワースト1を返上しました。昨年までは大災害などからの安全を守る業務に就いておりましたが、今後は当研究所の調査・研究テーマのひとつである交通安全をはじめ持続可能な都市と交通を実現する一助となるよう頑張りますので、よろしくお願い申し上げます。世界交通学会参加報告人事異動 2010年7月11日から15日にかけて、ポルトガルのリスボンで開催された第12回世界交通学会(World Confer-ence on Transport Research:WCTR)に参加しました。1,300件を超える発表が21会場で4日間かけて行われた大規模なものであり、世界60ヵ国以上から交通関係の研究者が参加しました。その名のとおり交通分野を研究対象とする学会でありますが、その学問分野は交通工学のみならず、経済学、地理学、心理学、歴史学、政治学等、非常に多岐にわたっています。当研究所からは私を含め2名が参加し、「所要時間などの交通情報提供の受容性」「環境・経済・社会面からみた持続可能な都市構造」について報告しました。私の都市構造に関する報告は、縮退期を迎える日本の都市において、将来的に利用を抑制すべき地区と促進すべき地区を選定する手法を提案するものです。また、私が主に参加した土地利用・地域分析に関するセッションでは、土地利用・交通モデルに関する基礎的な研究から政策分析に渡る幅広い発表、活発な議論が行われ、この分野の最新の研究動向を知ることができました。今後は、この国際学会参加の貴重な経験や、そこから得た知見を当研究所での研究にフィードバックするとともに、その成果を国際学会等の場で広く報告できるよう研究を進めて行く予定です。研究部 研究員 加知 範康事務局長 靏田 寿文写真 会場の様子・研究所活動報告・・

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