1章 黎明期 1991-1994( 平成3年 〜6年 )55いたと言う。受託による研究事業の前進 行政との連携が強まるなか、平成5年(1993)からは、受託事業の受注もスタートした。発注者は、豊田市、豊田文化デザイン会議、中部地方建設局、住宅都市整備公団(現・都市再生機構/UR)などだ。受託事業は平成5年度で5件、平成6年度で6件を数え、滑り出しは好調であった。 その受託事業の一つとして行われたのが、建設省からの発注である、短距離交通バス「ザウルス」実験である。これは前章でも紹介したTDM施策の一環として行われたもので、自動車のみに頼らない都心交通の一つの在り方として試験的に無料で短距離バスを運行した。 短距離交通バス「ザウルス」が運行されたのは、平成6年(1994)10月15日(土)~11月13日(日)の30日間で、走行対象地域を都心の4つのゾーンで区切り、計3路線を走行させた。3つの路線とも拠点は都心部「アミューズメントゾーン」で、そこからそれぞれ、将来の新中央公園・豊田市スタジアムを意識した「スポーツゾーン」の1・7キロメートル区間、公共公益施設等が多い豊田土木事務所方面への「業務ゾーン」の1・8キロメートル区間、市民会館やその
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