1章 黎明期 1991-1994( 平成3年 〜6年 )47通集中が起きやすくなっていた。特に朝夕の通勤・帰宅時間帯には深刻な交通渋滞が発生していた。 そんななか、平成5年(1993)に「豊田都市圏新渋滞対策調査(以下、新渋滞調査)」が始まり、これをきっかけに継続的なTDM施策がスタートした。新渋滞調査は、建設省中部地方建設局名四国道工事事務所(現・国土交通省中部地方整備局名四国道事務所)、愛知県、豊田市の3団体が共同で費用分担し3年間の予定で開始したもので、研究所が調査業務を受託し事務局として推進。深刻化する豊田市周辺の渋滞改善を目的としており、そのなかに実現性の高いTDM施策の提案も含まれていた。 余談ではあるが、当時、豊田市役所内でこの調査を進めたのは「道路部調査課」であり、自治体の中に「道路部」という部署が存在したことからも、当時の渋滞対策と道路整備の重要性をうかがい知ることができる。TDM施策を、まちの人々とともに 平成6年(1994)になると、新渋滞対策調査によって提案された対策メニュープランに沿って社会実験が開始された。行われた実験は、都市部短距離交通実験バスの運行(平成6年
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