交通まちづくりとともに
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1章  黎明期 1991-1994( 平成3年 〜6年 )331豊田都市交通研究所の誕生問題解決型から政策提案型のシンクタンクへ 財団法人豊田都市交通問題研究会は、設立以来、豊田市域におけるさまざまな交通問題を解決し成果を上げていたが、研究会としての専任職員がおらず、調査研究の成果が財団として蓄積されていなかった。また、これまでに環状道路の提案や駐車場案内システムの導入実験など、先進的な事業に取り組んできたが、その後の展開に結びついておらず継続性がない、という問題点があった。そのため、より十分な体制づくりと問題解決型から政策提案型の自立した本格的なシンクタンクとして活動するための改組が昭和63年(1987)ごろから検討されはじめた。 また研究会設立からすでに10年以上が経過し、交通にかかわる諸問題があらゆる分野にまたがり調査研究対象も広域化していたほか、内容の高度化による交通に関する情報収集のニーズがより高まったことも、改組検討の要因となった。 さらに豊田市は「交通モデル都市」をめざしはじめていたが、具現化するためには官民協力が不可欠であった。その支援母体としての役割を、新たに設立する研究所が担って調査・研究を推

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