交通まちづくりとともに
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4章  伸張期 2013-( 平成25年 〜 )169●研究員の積極的な外部資金獲得への努力から、研究資金や科研費以外の資金の獲得が堅調に伸 びを見せた。と、新中期ビジョンに向けた順調な滑り出しが報告された。新中期ビジョンは道半ばである。これらの取り組みの成果、豊田都市交通研究所の真価が問われるのは、もう少し先のことになるであろう。愛知県警史上初の調査案件を、プロポーザルで受託 先にも触れた通り、近年の交通安全対策に欠かせないキーワードのひとつに「高齢者」が挙げられるが、改めてここで少しその背景に触れておきたい。愛知県では平成24年(2012)に高齢化率が21パーセントを超え、超高齢社会に突入した。その後も高齢社会が急激に進むなか、愛知県では歩行中あるいは自転車乗用中の高齢者(65歳以上)の死亡事故が増加。さらに、愛知県の高齢者は自動車で移動する方が多数を占めるという特性を持っており、高齢者の交通安全対策が急務とされていた。実際、平成29年(2018)の愛知県の交通事故死者数200人のうち、55パーセントの110人が65歳以上の高齢者であり、これは全国平均(54・7パーセント)を上回っている。

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