4章 伸張期 2013-( 平成25年 〜 )165●産官学との連携をより強化すること。●研究成果を行政への政策提言につなげること。 研究所では平成20年(2008)に策定された平成21年(2009)~平成30年度(2018)の中期ビジョンをもとに研究活動を行っていたが、討論会議により、現ビジョンの満了を待たず、1年前倒しでより戦略的な5年間の新中期ビジョンが策定されることが決定した。 中期ビジョンでは、人と環境に優しい交通まちづくりを目指し、「交通安全」「交通円滑化」「公共交通」「環境」の4つを研究テーマの柱に据えてきた。しかし、これまでの研究を改めて振り返ると、それらは交通工学に傾倒しがちな、いわゆる交通のための研究であり、都市計画などの人や社会のための研究「交通まちづくり」には、まだ注力しきれてはいなかった。 そこで、平成30年度(2018)〜令和4年度(2022)の新中期ビジョンでは、これまでの研究所の使命である、1.都市交通の研究、2.交通まちづくりの推進、3.世界への情報発信と貢献は同様としたが、「政策提言」を明確に事業内容として明記した。さらに、研究の方向性として、「暮らしを支える交通」と「都市空間を創出する交通」の二つを掲げ、どちらの方向性にも共通する重点課題として「交通の安全・安心」を設定。地域の交通施策に直結しやすい実
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