1444章 伸張期 2013-( 平成25年 〜 )にあった豊田都市交通研究所の移転も決定した。移転先は旧事業所から南東へ1キロメートルほどにある豊田市役所元城庁舎で、豊田市役所本庁舎にほど近い場所にある。 「豊田市ITS情報センター」の閉鎖によって、研究所は豊田市から受託した指定管理者としての役目を終えることになったが、それは研究所が独立した組織としての色を強めることにもつながった。 研究所が入居した元城庁舎のすぐ南には、平成24年(2012)に第1期オープンしたばかりの「エコフルタウン」が隣接していた。エコフルタウンは低炭素社会の実現に向けた取り組みを紹介する全国初のモデル地区で、自然豊かな敷地内にはいくつかのパビリオンが建ち、次世代の環境技術が集約されている。 そのなかにはITS(高度道路交通システム)など新たな交通システムが体感できる施設もあり、こうした交通施設の開設にあたっては研究所も協力した。平成30年(2018)には、エコフルタウンで超小型電気自動車による低速無人回送の実証実験が行われた。研究所は豊田市つながる社会実証推進協議会の構成メンバーとして、豊田市、株式会社SOKEN、トヨタ自動車株式会社、トヨタ車体株式会社とともにこの研究に携わり、カーシェアリングサービスによる利便性や効率化などを検証した。
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