3章 自立期 2004-2012( 平成16年 〜24年 )139通勤における自転車利用の可能性を探る TDM施策の流れとして展開された豊田市エコ通勤をすすめる会であったが、その派生として、研究所では自転車の活用にも注目し、エコ通勤からエコ交通を目指した「エコミュート(ecommute)」活動にもつなげている。エコミュートとは、ecology(環境)とeconomy(節約)、さらに「通勤すること」を意味するcommuteを掛け合わせた造語である。 同活動では社会実験も行っており、それが平成21年(2009)〜平成22年(2010)に実施した「コンビ デ ケッタ自転車共同利用実験」と「駅から自転車」という取り組みだ。この実験の中心となったのが、トヨタ自動車から豊田都市交通研究所に出向していた國定精豪で、実験は愛知県振興部が主催する「エコモビ(あいちエコモビリティライフ)」の補助金を獲得し行われた。実験のほか、アンケートにより自転車利用の実態も調査され、公共交通機関促進にあたり、これまでとは違った視点のニーズを探ることができた。
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