交通まちづくりとともに
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1203章  自立期 2004-2012( 平成16年 〜24年 )(2011)には、市内の主要地区間を結ぶ公共交通ネットワークの基本骨格がおおむね整備されるなど、豊田市公共交通ネットワークインフラは、細部まで充実していった。 また豊田市と併せて三好町(現・みよし市)の公共交通基本計画の策定の取りまとめも研究所に託された。この策定では豊田、三好、両エリアを合わせて「1次交通圏」とし、生活圏における移動の実態に即した公共交通の在り方などを検討。これは、その後の三好町さんさんバスの利便性を高めるためのフォローアップ調査にもつながった。 このほか豊田市からは、大規模な交通量・渋滞調査の実施と、渋滞対策プログラムの策定も依頼されている。渋滞対策プログラム自体は、国が主導し県単位で調査を行っていたものであるが、豊田市では市独自のプログラム策定を計画。研究所ではそれまでに蓄積していたデータベースも生かしながら、豊田市オリジナルの細やかなプログラム策定を行った。 時期を同じくして研究所では、全国市町村のコミュニティバスに関する調査も2回、行っている。当時は平成19年(2007)に制定された「地域公共交通の活性化及び再生に関する法律」などによって、地域公共交通をめぐる制度が揺れ動いていたが、研究所の調査により、その状況下での公共交通運営における動向と現状を全国的なデータとして把握。協力を得た自治体には結果をフィードバックするとともに、他府県の自治体とのつながりも得た。

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