1163章 自立期 2004-2012( 平成16年 〜24年 ) 平成20年(2008)ごろはまだ、中国が現在ほどまでに経済成長するとはだれもが予想していなかったが、安藤は交通の市場として、中国に調査の価値があると判断し、調査・研究を開始した。また、中国の研究者とともに日中共同セミナーなども開催している。 だが当時、アメリカや欧州と比べて中国に興味をもつ外部関係者は少なく、報告書を作成してプロジェクトは終了した。しかしその数年後、中国の経済成長が著しくなると、かつて興味を示さなかった企業からも中国プロジェクトに対する問い合わせなどが続いた。まさに中国プロジェクトは、先見の明とも言える取り組みであった。 こうして研究や調査事業の幅を拡大した豊田都市交通研究所であるが、当時、安藤とともにメイン研究者として活躍したのが豊田市から派遣されていた主任研究員の増岡義弘とプロパーで採用された橋本成仁、山崎基浩の三人であった。その後、平成20年に増岡は退所するが、それ以降はプロパー研究員の充実に向けた採用が行われている。
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