3章 自立期 2004-2012( 平成16年 〜24年 )115それに対してDSDS(Dynamic Speed Display Sign)は、車の速度をゾーンの手前でマイクロ波により検知し、安全な速度であるかどうかを情報掲示板(LED表示板)により運転手に知らせるというものだ。DSDSは凸型舗装ハンプやラバーコーンなどによる物理デバイスの整備が困難な地域においても有効となる。 研究所では、愛知県ITS推進協議会及び刈谷市の支援を受け、株式会社キクテックとともに掲示板を開発。豊田市と刈谷市の生活道路の2地点でDSDSを設置し実験を行い、掲示板の設置によって速度低下が実際に可能なことや、表現・表示方法を工夫することでその効果が高まることを実証した。 これらの研究は、現在も研究テーマの柱として実践研究が進められているとともに、その後急速に普及したスマートフォンでの助言型ISAや、スマートフォン用アプリケーションの開発にもつながっている。 「中国プロジェクト」で国際情報発信にも取り組み もう一つ、この時期に取り組んだものの一つに、国際情報発信がある。研究部長の安藤自身が中国出身であるという強みを生かして始動した「中国プロジェクト」である。
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