55回まちべんを開催しました!

 

●日時:平成28125日(月)18001900

場所:TTRI大会議室

テーマ:「若者の外出の減少を考える」

話題提供者:西堀泰英 氏(豊田都市交通研究所 主席研究員)

参加者:22

 

最初に、司会役の豊田都市交通研究所の加藤主席研究員が本日のテーマについて説明しました。続いて、豊田都市交通研究所の西堀主席研究員より『若者の外出の減少を考える』と題し、若者(30歳〜34歳)の外出状況についてパーソントリップ調査(PT調査)の経年的な変化を踏まえて分析した結果の報告がありました。以下、主な議論の内容をご紹介します。

Ø  例えば、冷蔵庫の容量拡大(まとめ買い)やネット通販の拡充など、ライフスタイルの変化が若者の外出抑制につながっているのではないか?

è少なからず影響はあると思うが、統計資料によると買物行動は過去と比べて横ばい・微増という結果も出ている。その様な分析ができるように検討してみます。

Ø  「外出が増えることがよい」を前提とした場合、どの様な属性や生活スタイルが外出の増加につながっているのか?

   è今回の分析では、「就業者・単身世帯・免許あり」の外出が増加しており、「無職、多世代同居世帯、免許なし」では外出が減少している結果がでています。この点を踏まえると就業・免許保有が若者の外出を支える要素となりそうです。

Ø  「豊かさ」に繋げる研究成果を出すという視点では、最低限かかる平日の通勤トリップや買物トリップは除外し、例えば休日の自由トリップの増減を分析してみてはどうか。

   è今後の参考にさせて頂きます。

 

そのほか、「中京圏は阪神圏と同じような傾向にあるのか」「車は自由に寄り道できるが、バスや鉄道は時間の関係から寄り道が出来にくいのでは」「人の動きの解析も大変だと思うが、ネット通販が広がりを見せていることを考えると物の流れの分析も重要になってこないか」などのコメントが寄せられました。

アンケートでは「社会の様々な変化や要因とトリップの関係の考察は非常に興味深い。個人や世帯の幸せと地域社会や経済の活力がトリップとどういう関係性があるのか、様々な仮説を立てて面白い研究をしていただきたい。期待しています。」や「個人的には減少要因よりも増加要因が気になりました。特に「農作業」目的の比率が非常に増加していたところの理由を検討してみると、違った視点が出てくるのでは?と感じました。」といったご意見をいただきました。

ご参加いただきましたみなさま、本当にありがとうございました!

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